墓じまいの生前予約とは、ご自分が亡くなる前に墓じまいの手続きや費用を決めることです。
申し込まずに自分の意思に沿った墓じまいができるため、近年注目を集めています。
「自分が死んだら墓を継ぐ人はいない。その後あのお墓はどうなってしまうのだろう?」
「自分たちは馴染みのあるあのお墓に入りたい。でも、自分たちがお墓に入った後は誰もお参りに来てくれないのではないか」などと、漠然と考えている方も多いことでしょう。
実際のところ、墓じまいの生前予約とはどんなものなのでしょうか?
生前予約を検討している方は、この記事を参考にして、墓じまいの生前予約について理解を深めていただけるとうれしいです。
生前予約が増えている理由
墓じまいの生前予約が増えている背景には、いくつかの理由があります。
ここでは、墓じまいの生前予約が増えている理由を詳しく解説します。
自分の意思で墓じまいを決められる
生前予約をすることで、自分自身が望む形で墓じまいを決められます。
例えば、「お墓の継承者が自分で最後だが、自分も家族と一緒にこのお墓に入りたい。」などのご要望にも応えてもらえます。
また、自分が亡くなった後、お子様などのご遺族がどのように墓じまいを行うか悩むことがなくなるというメリットもあります。
親族間のトラブルを避ける
墓じまいに関する認識や意見の相違により親族間の対立を招くことがございますが、予め長い準備期間を設けて生前予約をしておくことで、親族間のトラブルを回避することができます。
生前にしっかりと計画し、了承をとり、予定を立てておくことで、亡くなった後の親族間の摩擦が減るでしょう。
費用の負担を軽減する
生前予約を行うことで、墓じまいにかかる費用を自分自身で負担することができます。
お墓をそのまま放置すると、将来は親族、墓地管理者、自治体などに費用を負担させる可能性がございます。
墓じまい生前予約を行うことで、周りに負担を強いることなく、心して墓じまいを行うことができます。
平穏な心で残りの人生を迎えられる
墓じまいの生前予約をしておくことで、自分の将来のことを心配することなく、平穏な心で残りの人生を迎えることができます。
生前予約の方法
墓じまいの生前予約をする方法はいくつかあります。
ここでは、代表的な方法をご紹介します。
墓じまい業者に依頼する
数は少ないですが、墓じまいの生前予約を専門に行っている業者も存在します。
専門業者に依頼することで、墓じまいの手続きや費用に関する詳細な情報を得ることができます。
また、墓じまい後の供養方法についても相談に乗ってくれるでしょう。
寺院など墓地管理者に相談する。
こちらも対応できる管理者は少ないようですが、場所によっては生前予約サービスが提供されている場合もあります。相談してみましょう。
法律相談所や行政機関で情報を得る
生前予約に関する法律や手続きについては、法律相談所や行政機関で情報を得ることができます。
墓じまい生前予約の注意点
墓じまいの生前予約を行う際には、いくつかの注意点があります。
ここでは、生前予約における注意点をご紹介致します。
遺言書を作成する
墓じまいの生前予約に関する意思を遺言書に記載しておくことが重要です。
遺言書に記載しておくことで、自分が亡くなった後も、場合によっては遺族が墓じまいの手続きをスムーズに進めることができます。
また、どなたもご遺族がいない状態の場合などは、必要に応じて死後事務委任契約を結ぶなどの方法もございます。
親族とのコミュニケーション
墓じまいの生前予約を行う際には、親族とのコミュニケーションが大切です。
特に、後のトラブルを生まないためにも、なるべく余裕を持って親族に事前に生前予約について説明し、理解を得ることが重要です。
費用や手続きについて確認する
生前予約にかかる費用や手続きについては、事前にしっかりと確認しておくことが重要です。
特に、墓じまい後の埋葬先についても、費用面も含めてしっかりと確認しておくことが大切です。
墓じまい後の埋葬先:「ごくようば」(外部姉妹サイト)
よくある質問
生前予約にはどのくらいの費用がかかりますか?
A1: 生前予約の費用は、寺院、専門業者によって異なります。
また、墓じまいの方法や新しい埋葬先の供養形態によっても費用がかわります。
費用については、各寺院や業者に問い合わせることが確実ですが、弊社の場合の参考価格を下記に記します。
墓じまい生前予約の参考価格
弁護士費用 77,000円~
公正証書作成費用 33,000円~
お墓の解体費用 墓地確認後にお見積致します。
行政手続きの代行費用 33,000円~
参考記事:墓じまいを安くする方法
生前予約はキャンセルできますか?
A2: 生前予約をキャンセルは希にございます。
キャンセルする場合は、まず契約先であるお寺や業者、士業の担当者に連絡をしてキャンセルの手続きを依頼します。
キャンセルの理由としては、お墓の継承者がいない予定であったが、親族が継承してくれる事になったなどのケースです。
キャンセル後にいずれかのサービスの返金がある場合がございますので、事前に規約等を確認しておくことが重要です。
生前予約を行う際に、どのような書類が必要ですか?
A3: 生前予約を行う際に必要な書類は、寺院や業者によって異なります。
一般的には、契約書、遺言書、戸籍謄本などが必要とされることが多いです。
具体的な書類については、寺院や業者に問い合わせて確認してください。
まとめ
墓じまいの生前予約は、自分の意思で墓じまいを決められるという利点があります。
また、親族間のトラブルを回避する確率を下げ、費用の負担を軽減し、平穏な心で将来を迎えられます。
墓じまいの生前予約を検討する際には、寺院、専門業者、法律相談所などで情報を得て、遺言書に記載し、親族とのコミュニケーションを大切にすることが重要です。
生前予約をうまく活用し、自分自身や遺族が安心できる墓じまいを実現しましょう。