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墓じまいと散骨の関係|墓じまい後に散骨をするときの流れや注意点

墓じまいと散骨 墓じまい

墓じまいと散骨の違い

墓じまい散骨は、どちらも故人を供養する方法ですが、その手続きや考え方には違いがあります。
この記事では、墓じまいと散骨の関係や手順・流れ、そして法律やガイドラインを交えて解説致します。
また、それぞれのメリット・デメリットを比較することができます。

墓じまいについて

墓じまいの定義

墓じまいとは、現在のお墓を解体・撤去して更地に戻し遺骨を別の供養施設で供養することを指します。
墓じまいを行う理由は様々ですが、主な理由は以下の通りです。
継承者がいない
お墓参りが困難になった
お墓の維持管理費の負担を軽減したい
お墓に対する価値観の変化
などが挙げられます。

墓じまいの手続きと流れ

墓じまいには
行政手続き:主に改葬許可申請の手続き
墓地管理者との交渉:主に寺院との書類の記載依頼や離檀交渉など
墓石解体業者への連絡:現地確認・見積依頼
ご遺骨の新しい供養施設の検討:一般墓地、樹木葬、永代供養墓、納骨堂、散骨などの選定が必要となります。
上記以外にも細かな作業(法要の段取り・ご遺骨の搬送・親類への連絡などなど)が多くございますが、専門業者に依頼して作業負担を減らす方法一般的です。

墓じまいのメリットとデメリット

墓じまいのメリットは、子どもや孫に負担をかけずに済むこと、お墓の維持管理費が減ること、無縁墓になる心配がなくなること、遠方のお墓参りにかかる時間・費用・体力の軽減などが挙げられます。
一方、デメリットは、親族とのトラブルが起こる可能性があること、菩提寺とのトラブルが起こる可能性お墓の解体・撤去費用が高額になる場合があること、新しく埋葬(改葬)するための供養施設の契約が高額になる場合があること、などが考えられます。

散骨について

散骨の定義

散骨とは、遺骨を自然に還す形で供養する方法です。
散骨は、自然環境への負担が少なく、維持費がかからないことから、近年注目されています。
海や山などの自然環境に散骨することで、故人が自然の一部に戻るイメージを浮かべる方も多いと思います。

散骨の手続きと流れ

  1. 散骨を行うには、適切な散骨場所を選び、地域のルールや規制ガイドラインに従って手続きを行う必要があります。
  2. 遺骨を粉状にする(粉骨)ための準備や、散骨の際の船舶業者の確保などの必要もございます。
  3. 海洋散骨は、ご自身で行うことは非常に難しいため、粉骨業者海洋散骨専門業者などに依頼することが必須となるでしょう。

墓じまいから散骨までの手順(流れ)

  1. 家族・親族間での打ち合わせ
    墓じまいも散骨も一度行うと、ご遺骨は元に戻せなくなります。
    しっかりと説明し親族間でトラブルにならないように気を付けましょう。
  2. 墓じまいは行政手続きを行い手順通りに進め、散骨なされるご遺骨をお墓から引き上げます。
    実際にご遺骨を取り出すのは、専門職である墓じまい業者が行うことが多いです。
  3. ご遺骨の粉骨が必要な場合は、粉骨の業者に依頼することになりますので、ご遺骨を業者まで運びます。
    ご遺骨の取り出しから移送まで墓じまい業者に依頼するケースが多いです。
  4. 散骨業者への連絡・見積依頼
    散骨の方法(合同散骨・個別散骨・チャーター散骨など)や散骨を希望するエリア、日程などの希望を伝えてお見積りをお願いしましょう。
  5. 法律や規制の確認
    どこかに埋葬されていたご遺骨を勝手に引き上げて散骨することは禁止されております。
    法律やガイドラインに沿って、しっかりと対応してくれる業者選びも必要です。
    基本的には散骨業者様が詳しく説明してくれますが、細かな説明がない場合は注意が必要です。
  6. 散骨を行う場所の選定
    海域なども決められていることが多い為、しっかりと散骨業者と打合せましょう。
  7. ご遺骨を粉末状に粉骨する(主に業者に依頼)
    散骨を行う場合は、ご遺骨を粉状(パウダー状)にする必要がございます。
    これは、一般の方が見ても人骨と分からなくするための視覚的な理由や、より早く自然に還りやすいようにという理由もございます。
  8. 散骨プランの選定・実施
    海洋散骨は主に、お任せ代理散骨・合同乗船散骨・チャーター散骨などの種類があり、プランに合わせてシステムや料金が異なります。
    一般的に料金のお安さ順では、お任せ代理散骨>合同乗船散骨>チャーター散骨 であり、
    ・お任せ代理散骨は、散骨日を指定せず、散骨業者のスケジュールに沿って、散骨をお任せする方法です。業者以外は乗船しません。
    ・合同乗船散骨は、船一隻に複数の家族などが合同で乗船し、海洋散骨を行う方法です。
    ・チャーター散骨は、船を貸し切り、1家族だけで船上セレモニーを行うなど豪華な散骨方法です。
    天候に恵まれずにやむを得ず中止と判断する場合は、前日までに連絡が届きます。

散骨の種類

陸上散骨:山や森などの陸地で行われる散骨
海洋散骨:船から海に遺骨を撒く散骨。一番一般的な散骨方法です。
空中散骨:飛行機やヘリコプターから遺骨を撒く散骨

散骨を検討する際の注意点

散骨を検討する際には、以下の注意点を確認しておくことが重要です。
ガイドラインや規制の確認: 散骨を行う場所や方法には、ガイドラインや規制が設けられています。
ガイドラインなどを良く確認し、専門業者の意見を聞くなど、細心の注意が必要です。

家族・親族との打ち合わせ:故人の遺志を尊重することも大切ですが、トラブルを生まないためにも、親族間での調整も大切です。
例えば、全骨を散骨するのではなく、一部のお骨を残して合祀墓に埋葬したり、手元供養として残すなどの対処が一般的です。
散骨は家族全員が納得できるスタイルで実施することが重要です。

実行する時期が適しているか:海洋散骨を実行するには、季節などを考えておくことも重要です。
冬場は非常に寒く、真夏は太陽の光を浴びて熱くなります。
また、時期により様々な要因により海の色が茶系色(カフェオレ色)になり、ご遺骨を撒くのに躊躇したなどの声も聞かれます。
海洋散骨を予約する前に、これらのことを問い合わせてから検討すると良いでしょう。

(因みに、お一人のご遺骨を複数の供養施設に埋葬、または埋蔵・収蔵する”分骨”という方法もございますが、これはあくまでもいずれかに埋葬する場合の仕組みですので、散骨の場合は該当しません。少しややこしい話ですが参考までに。)

散骨のメリットとデメリット

散骨のメリットは、お墓のような維持管理費が必要なくなること、故人の希望を叶えてげられることなどがあげられます。
また、海全体を供養の対象として手を合わせられるため、場所が限定されるお墓などに比べて、広く手を合わせられることもメリットの一つです。

散骨のデメリットは、遺族が墓参りに行く場所がなくなること、散骨場所によっては許可が必要な場合があること、一旦ご遺骨を撒いてしまうと二度と戻せなくなること、埋葬ではないため厳密には現代の墓地埋葬法に該当しないこと、自治体によっては改葬許可申請を受付けられないなどが考えられます。

参考リンク:墓じまい後の埋葬先は?

墓じまいと散骨を選ぶポイント

家族や親族との意思疎通

墓じまいや散骨を選ぶ際には、家族や親族との意思疎通が重要です。
家族・親族間でのトラブルを回避するためにも、丁寧な話し合い相談を心がけて、皆が納得できる方法を選ぶことが大切です。

費用と維持管理の負担

墓じまいや散骨を選ぶ際には、それぞれの費用や維持管理の負担を軽減する必要があります。
元々負担を減らす意味もある墓じまいと散骨ですが、一時的な費用は掛かります。
費用を抑える方法として、
対象のお墓は、親戚などに引き継いで使ってくれる人を探す、専門業者から複数の見積もりを取り寄せるより良い供養先を探す補助金を申請できるかなどを検討してみましょう。

故人や家族の価値観や信仰

故人や家族の価値観や信仰によっても、墓じまいや散骨の選択肢が変わることがあります。
今一度、どのような方法が故人や家族の信仰や価値観に合っているかを検討し、最適な方法を選びましょう。

参考リンク:墓じまい家族会義

墓じまい後の散骨を選ぶ理由

墓じまいを行った後、ご遺骨をどのように供養するかを選択する必要があります。
その選択肢の中には、永代供養墓、納骨堂、樹木葬、合祀墓、お墓などがございますが、その中でも人気の1つが散骨です。
以下では、墓じまい後に散骨を選ぶ理由を解説します。

最後は自然に戻るイメージ

海や山などの大自然の中で散骨を行うことで、故人が自然と一体となり、命の循環に戻るという考え方を好む方にとって、大変魅力的な選択肢です。
また、故人が海を好んだ方などの場合は海洋散骨を選択される場合が多いです。

維持費の負担軽減

墓じまいの一因として、お墓の維持費が挙げられます。
散骨を選ぶことで、墓地の維持管理費お墓参りの費用を節約できます。
将来にわたり末永い費用負担を軽減することができるでしょう。

お墓参りの手間・時間を省く

お墓参りには時間や労力がかかります。
特に遠方に住む家族や高齢の方にとって、お墓参りは体力的にも大変な負担になることがあります。
現在のお住いの近くに新たな供養先を見つけて改葬することで、そのような時間や手間を省くことができます。

故人や家族の価値観や信仰

故人の散骨への意思や家族の理解などが相まって散骨を実行なされる方も多いです。
親戚には反対されたなどの意見も聞きますが、故人の強い意志を優先させるケースも多々拝見してきました。
ただし、後々の親族間トラブルを招かぬように、お骨の一部を散骨し残りは埋葬したり手元供養にするなど、トラブルを回避する方法はいくつもございます。
最良の方法でご供養をいただくことが、故人への供養にも繋がるかと存じます。

参考リンク:墓じまいをした理由

よくある質問

散骨は毎日行われてますか?

A1: 天候にも左右されますため散骨自体は毎日ではありません。
特にエリアによって出航日が決められていることも多い為、できる限り早く予約をした方が良いでしょう。
また、場所によっては許可が必要な場合があります。
常時ガイドライン等に沿って、適切な散骨場所を選び、必要な手続きを行います。

悪天候により運航中止される場合は、他の日程に調整されます。

墓じまいをする際、どれくらいの費用がかかりますか?

A2: 墓じまいにかかる費用は、墓地へのアクセス、状態、墓石の撤去や遺骨の取り出し、離檀料、新たな供養施設の料金などによって異なります。
専門家の話を聞き、複数の見積もり取ることで具体的な費用を把握できます。
上記内容が左右するため、一概にいくらとは言えませんが、墓じまい工事(解体・撤去・更地戻し)一式の参考価格がございますので、下記リンク先を参考までにご覧いただければ幸いでございます。
参考価格:墓じまい施工価格表

参考リンク:墓じまい自動見積りシミュレーション

まとめ

墓じまい後の供養先として樹木葬散骨を選ばれる方が増加傾向にあり、墓じまいと散骨は、それぞれ密接な関わりのある供養方法です。
しかし、散骨ですべてのお骨を撒いてしまうと元には戻せないという問題もございます。
散骨するならば、一部の遺骨残して手元供養をするか或いはいずれかの供養施設に改葬するなどのリスク軽減を考えることも必要となるでしょう。
どちらをどのように行うかは、故人や家族の価値観や信念費用や維持管理の負担などを考慮して決めることが大切です。
皆が納得できる方法を選びましょう。

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