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地震災害と墓じまいの関係|地震後に墓じまいが増える理由・リスク対策

地震と水害による墓石の倒壊 墓じまい理由

日本は地震大国であり、地震や豪雨などの自然災害による被害は日常生活に多大な影響を与え、その影響は墓地にも及びます。
本記事では、地震と墓じまいの関係や注意事項について詳しく説明し、地震後に墓じまいが増える理由やタイミングについて考察します。

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地震などの自然災害が墓地に与える影響

大きな地震や豪雨などによって墓石が倒壊したり、墓地の地盤が緩み崩れることがあります。

2024年元日に能登半島で大きな地震がありました。
震度5強の揺れに見舞われた富山県氷見市では、2月末時点で約500世帯の住宅が半壊以上の被害を受けましたが、同じく墓地にも大きな被害がありました。
例えば、氷見市には東原墓地公園と村上墓地という2つの公営墓地があります。
氷見市の環境防犯課によると、村上墓地では454区画のうち約半数で墓石が倒れてしまうなどの被害があったそうです。

このような自然災害により、お墓の修復や再建が必要になる場合があり、これらの墓地損傷は以下のような問題を引き起こします。

  • 墓石の倒壊: 強い揺れにより、墓石が倒れ、人や物に被害を与える可能性があります。
    もし、お墓参り中に地震の揺れを感じたら、すぐにその場を離れ建造物がない広いところへ避難しましょう。余震による二次災害に注意が必要です。
    お墓が倒壊すると99%の確率で欠けたり割れたりします。
    それらを補修すると費用がかかり、高額なため建て替えを検討する方も多いですが、建替えるには、新規墓石の建て替え費用以外にも倒壊した墓石の廃棄費用もかかります。
  • 地盤の沈下: 地震による地盤沈下や液状化現象が発生すると、墓地全体の整備が必要になることがあります。
    また、同時に雨による土砂崩れが起きやすくなるため二次災害なども警戒する必要がございます。
  • アクセスの問題: 地震による道路や交通機関の損壊で墓参り(または帰宅)が困難になる。
地震ヒビ割れ 墓地参道

倒壊や損傷に対する保証:修復や補修の負担

地震など自然災害による墓地被害の補償は誰が責任を負うのでしょうか?
まずは、稀ですがお墓の保険などに加入していることもございますので確認が必要です。
保険が適応できるのであれば良いですが、加入していない場合は自己負担なのか?損害賠償を請求できるのか?法的責任はどこになるのかが気になるところです。

これらの参考となる、関連がありそうな民法の例として、第709条と第717条をみてみましょう。

第709条より、
「故意又は過失によって他人の権利又は法律上保護される利益を侵害した者は、これによって生じた損害を賠償する責任を負う。」

民法:https://elaws.e-gov.go.jp/document?lawid=129AC0000000089

第717条より、
「土地の工作物の設置又は保 存に瑕疵があることによって他人に損害を生 じたときは、その工作物の占有者は、被害者 に対してその損害を賠償する責任を負う。
ただし、占有者が損害の発生を防止するのに必 要な注意をしたときは、所有者がその損害を 賠償しなければならない。」

民法:https://elaws.e-gov.go.jp/document?lawid=129AC0000000089

これらの法律の条文によると、故意または過失がなければ損害賠償責任は発生しないといえます。
もし、土地の工作物に欠陥があり、そのために他人に損害が生じた場合には、管理者に賠償責任が発生することがあります。
ここでいう欠陥とは、通常の安全性を欠いている問題や不備を指します。

通常の予測できる災害の場合、管理者が合理的な注意や対策を怠り、それが他者に損害をもたらした場合には、法律に基づいて責任を問われる可能性があります。

ただし、自然災害の場合、管理者が注意や努力を払っても回避することが難しい(不可能)とされる不可抗力として責任が免除されることが多いでしょう。
不可抗力が認められる場合、お墓の修復責任は所有者にあり、墓石に損失が生じた際には所有者が負担を負うことになります。

地震後に墓じまいが増える理由

地震が起きた直後よりも、地震後の彼岸・お盆・年末年始時期の墓参りで墓所の現状を見て、補修や建て直し・業者清掃が必要な状態になっていたり、修理費用もかかるため親族間で話し合ってみると、どこからともなく「年々歳を重ねると共に、雑草抜きや御墓の掃除も大変。今後はあのお墓をだれが管理して誰が使う?」とお墓の将来も話し合った結論として「ここで墓じまいをして近くで永代供養をしよう」というお話になるケースが多いようです。

将来的なリスクを避けるために、墓じまいを検討することも一つの方法です。

具体的には以下のような理由が考えられます。

  • 経済的負担: 地震など自然災害の都度に、墓地の修復や再建には多額の費用がかかるため、経済的負担を軽減するために墓じまいを選択する。
  • 管理の手間: 年齢を重ねると墓地の管理が困難になるため、管理の手間を省くために墓じまいを選択する。
  • 後継者問題: 墓の後継者がいない場合、永代供養を選択することで将来の問題(無縁仏)を解消する。
  • 老朽化した墓地: 古い墓地は地震に対する耐久性が低いため、新しい施設への移転も含めて改葬を検討することが重要です。
  • 維持管理の困難: 維持管理が困難な場合、墓じまいを行うことで管理費用を削減できます。

様々な自然災害がございますが、特に地震による被害は、墓石の倒壊や損壊を引き起こし、その復旧や管理に多大な費用と労力を必要とします。

災害後の墓じまいのタイミング

地震後の墓じまいを検討するタイミングは、以下のような時期が適しています。

  • 彼岸やお盆の時期: 親族が集まりやすい時期に墓じまいの話し合いを行う。
  • 年末年始: 家族が集まる機会に墓じまいの計画を立てる。
  • 地震後: 墓地の損傷が明らかになった時点で早期に相談・対応する。

墓じまいの手続きや費用と注意点

被災後に墓じまいを行う際には、以下の手続きや注意点を押さえておくことが重要です。

  • 役所への届け出: 墓じまいを行う際には、改葬(ご遺骨の移動)が伴うため、まず役所への届け出(改葬許可申請)が必要です。
  • 業者の選定: 墓じまいを専門とする業者に依頼することで、スムーズに手続きを進めることができます。
  • 費用の確認: 墓じまいには墓石の撤去費用や遺骨の移転費用などが含まれるため、事前に見積もりを取得し、予算を確認しておくことが重要です。
  • 災害に遭った後のお墓が原型を留めているとは限りません。
    例えば、近くの川の増水・氾濫のため、墓石やご遺骨の一部が流されてしまうこともございます。
    そのような場合は、できる限りご遺骨を集めたり、納骨棺内のお土を骨壷などに収めて供養するなどの方法が現実的です。
    このような場合の改葬申請については、役所に相談しながら改葬手続きを進めるとよいでしょう。

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地震後の墓じまい注意点!

地震後の余震が落ち着くまでは、無理にお墓に近づかないようにしましょう。
地震により傾いたり地盤が緩んでお墓が倒壊する可能性もございます。

お墓じまいを依頼するには、お墓の画像を撮影したりお墓の面積などの寸法を計ったりすることが必要になりますが、無理に墓地に出向いてケガをすると大変です。
あの重くて硬い墓石が高い位置から倒れてくると、ケガだけでは済まないこともあるでしょう。

ここは決して無理はせずに、いっその事、現地確認も専門業者へお任せするくらいの気持ちで良いでしょう。
専門業者はプロですので、地震により倒壊しやすくなっているお墓の対処や、倒壊させない為の補強や処置も行いつつ、お墓の状況をおしらせしてくれるはずです。

ただし、大きな地震の後は私共業者へ依頼が殺到しますので、現地確認まで日数をいただくことがございますのでご注意ください。

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墓じまいをせずに、補修や補強を選択する場合

地震などの自然災害によるリスクを軽減するためには、以下のような対策を講じることが重要です。
ただし、残念ながらどのような揺れや災害に対しても100%適応できる対策はございません。

  • 耐震補強: 墓石の基礎部分に耐震補強を施し、揺れに強い構造にする。
  • アンカーボルトの使用: 墓石をしっかりと固定するために、アンカーボルトを使用する。
  • 周囲の整備: 傾斜地の補強など墓地全体の地盤を強化し、地震に強い環境を整える。
  • 墓石に心棒を入れる:墓石の重ね合わせた部材に1本の心棒を入れる。
    耐震に優れたイメージが強い心棒ですが、より大きな揺れになると墓石自体が一体化した背の高い建造物と化し、上部の揺れ幅が大きくなり墓石全体が倒れやすくなるケースもござます。
    また、強固な接着を施した場合、一体型となった墓石を建て直すのは容易ではなく、部材毎に切り離す手間も増えることから心棒による耐震自体を避ける傾向の石材店も多いです。
    心棒を入れる前に、業者さんに安全性についてしっかりと説明・確認をしましょう。

災害後の墓じまい対策|まとめ

地震と墓じまいの関係は深く、地震が引き金となって墓じまいを検討するケースが増えています。

この記事では、地震などの自然災害が墓地に与える影響や、墓じまいが増える理由、災害対策やタイミングについてを詳しく解説しました。

地震による墓石の倒壊を目の当たりにして、また、土砂崩れ、地盤沈下などのリスクを考慮し、経済的負担や管理の手間を軽減するためにも墓じまいを選択するケースが増えていることが分かります。

さらに、地震など自然災害後の墓じまいは、経済的負担や管理の手間等のリスクを軽減し、将来の先祖供養に対する問題を解消するためにも有効な手段と言えます。

リスクを軽減しつつ、安心して大切な先祖のご遺骨を身近で守ることが大切です。
そして、適切なタイミングでの墓じまいを検討し、家族や親族と話し合いながら前向きに進めることも大切です。

以上、これらの情報を元に、適切な判断と対策を行い、地震に対する備えを万全にしましょう。

この記事が、地震被害と墓じまいについて考える際の参考になれば幸いです。

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